太陽光発電メンテナンス技士資格とは?

投稿日:2024年7月25日 | 最終更新日:2024年7月25日

保守・メンテナンス

太陽光発電は、環境に優しい再生可能エネルギーとして注目されていますが、そのシステムを長期にわたり安定的に運用するためには、定期的なメンテナンスが不可欠です。
そのため、太陽光発電のメンテナンス技術者に対する需要は年々高まっています。
特に、太陽光発電メンテナンス技士資格は、専門的な知識とスキルを証明する重要な資格で、この資格を取得することで、太陽光発電システムの効率的な運用とトラブルシューティングが可能になり、キャリアアップにも繋がります。
この記事では、太陽光発電メンテナンス技士資格の詳細や取得後のメリット、さらにその他の関連資格について詳しく解説します。

太陽光発電メンテナンス技士資格とは?

太陽光発電メンテナンス技士資格は、一般社団法人太陽光発電安全保安協会(JPMA)が提供する資格で、太陽光発電システムの保守点検やメンテナンスに必要な専門知識と技術を身につけることができます。太陽光発電の基本的な仕組みからメンテナンスの具体的な方法まで幅広くカバーしていることが特徴です。
この資格を持つことで、太陽光発電システムのメンテナンス業者として、技術を顧客に提供することが可能になります。また、資格取得者はJPMAのサポートを受けながら、最新の技術情報や業界トレンドを学び続けることもでき、太陽光発電のメンテナンスに携わる全ての方にとって、重要な資格です。

資格取得後にできること

太陽光発電メンテナンス技士資格を取得すると、太陽光発電システムの保守点検やトラブルシューティングを行う専門家として活躍することができます。
資格を持つことで、具体的には以下のような業務が可能となります。
まず、定期的なメンテナンスを通じて発電効率を最適化することでシステム自体の寿命を延ばすことができます。さらに、トラブル発生時には迅速かつ的確に対応し、ダウンタイムを最小限に抑えることができます。
また、太陽光発電の専門知識を活かして、顧客に対するコンサルティング、提案業務も行うことができます。顧客満足度の向上や新規提案をする際には役立つことは間違いありません。
資格取得後は、メンテナンス業務に留まらず、太陽光発電システムの設計や施工管理など、幅広い分野でのキャリアアップも期待できます。

資格取得の流れ

太陽光発電メンテナンス技士資格を取得するためには、まずJPMAが提供する動画講座を受講します。この講座は約3時間の内容で、太陽光発電市場の動向、関連法規、基礎知識、メンテナンス技術、不具合やトラブルの種類について詳しく学びます。講座受講後には、オンライン形式の確認テストを受けます。このテストは50問からなり、80点以上のスコアを取得することで合格となります。合格後には、正式に太陽光発電メンテナンス技士として認定され、活動を開始することができます。

その他の太陽光発電メンテナンスの資格一覧

太陽光発電のメンテナンスに関連する資格は、太陽光発電メンテナンス技士資格だけではありません。以下に、他の代表的な資格を紹介します。

太陽光発電メンテナンス技士補

太陽光発電メンテナンス技士補は、この資格は、一般社団法人太陽光発電安全保安協会(JPMA)が認定しており、資格予備校のLECが指定教育機関として提供しています。資格取得には、太陽光発電の基本構造や動作原理、メンテナンスの重要性、不具合の種類と対策について学びます。比較的取得しやすいとされており、太陽光発電の基礎を学びたい方に最適です。また、取得後には、太陽光発電メンテナンス技士にステップアップすることも可能で、特別価格で上級講座を受講することができます。受講料は29,800円で、オンラインでの学習が中心となるため、自分のペースで進めることができ、太陽光発電メンテナンス技士補の資格を持つことで、基本的なメンテナンス業務に携わり、実務経験を積むことでさらなる技術向上の基盤を築くことが可能です。

PIAの技術認定

太陽光発電検査協会(PIA)が提供する技術認定は、太陽光発電システムの保守点検や技術開発に関する専門知識を証明する資格です。技術認定には、第1種技術認定と第2種技術認定の2種類があります。第2種技術認定では、太陽光発電やメンテナンスの基礎的な内容を学びます。これには、太陽光発電システムの基本的な動作原理、メンテナンスの重要性、不具合の種類とその対策などが含まれます。第1種技術認定では、さらに高度な技術を学び、I-Vカーブやサーモカメラを使用した実践的なスキルを習得します。この認定は、PIAが会員向けに提供しており、資格取得者は会員としての特典も享受できます。認定を受けるためには、2日間の講習を受講し、テストに合格する必要があります。

PV施工技術者制度

この制度は、一般住宅の太陽光発電システムの施工に必要な基礎知識と技術を認定するもので、業界全体の施工品質水準の向上を目指しています。太陽光発電協会(JPEA)が運営するこの資格制度は、施工技術者としての信頼性を高めるために設けられ、資格取得のためには、太陽光発電システムの設置手順や安全基準、電気配線の基本的な技術について学びます。

PV施工技術者制度は、施工品質を保証するための厳しい基準を設けており、この資格は、特に住宅用太陽光発電システムの設置に関わる業者にとって重要となります。

■まとめ

太陽光発電メンテナンス技士資格は、安定運用とトラブル解決に不可欠なスキルを証明する資格です。関連する他の資格と併せて取得することで、専門的な知識と技術を身につけ、業界内での競争力を高めることができるでしょう。

 

参考:
https://www.meti.go.jp/meti_lib/report/2020FY/000399.pdf
https://aioinissaydowa.co.jp/business/product/toughbiz/jigyokatudo/
https://www.ms-ins.com/business/property/biz-keeper/
https://www.tokiomarine-nichido.co.jp/hojin/zaisan/kiso_zaisan/

 

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