太陽光発電 保険の種類と費用相場まとめ 低圧野立てオーナー様向けに主要4社を比較
投稿日:2024年5月7日 | 最終更新日:2026年1月21日
│比較・選び方│

太陽光発電投資や事業を行うにあたっては、さまざまなリスクが伴います。加えて、2020年4月より「太陽光発電設備における保険加入の努力義務化」が呼びかけられたこともあり、太陽光発電設備向け保険の重要性は年々高まっています。
とはいえ、個人で保険契約を行う場合、専門的な知識が必要となるうえ、契約手続きや保険会社とのやり取りに手間や時間がかかるのも事実です。そのため、保険対応を含めてサポートしてくれるO&Mサービスを活用することも一つの有効な選択肢といえるでしょう。遠隔監視や緊急時の駆けつけまで対応しているサービスであれば、安心感や安全性はさらに高まります。
本記事では、太陽光発電向け保険の概要を整理したうえで、損保ジャパン・東京海上・三井住友海上・あいおいニッセイ同和損保の主要4社の太陽光発電保険について比較していきます。
値上げした?太陽光発電の保険の概要・費用
太陽光発電の保険は、自然災害や火災による損害、ソーラーパネルやパワーコンディショナーの故障、さらにはケーブル盗難など、太陽光発電設備に関するさまざまなリスクを補償するためのものです。特に自然災害は予測が難しく、発生した場合には事業に甚大な影響を及ぼす可能性があります。こうしたリスクを踏まえると、太陽光発電設備を保護し、万が一に備えるためにも、保険は非常に有効な手段といえるでしょう。
一方で、近年は土砂崩れや大雪といった自然災害の増加に加え、ケーブル盗難被害が多発しています。その結果、高額な保険金支払いが相次ぎ、保険会社の経営を圧迫する状況が生じています。こうした背景から、各保険会社では太陽光発電向け保険料の値上げや、免責金額(自己負担額)の引き上げが進められています。免責金額が大きくなるほど自己負担額も増えるため、実際に受け取れる補償金額は少なくなる点には注意が必要です。
太陽光発電の保険とメーカー保証の違い
太陽光発電の保険は、自然災害や火災、盗難など、外部要因による損害リスクから設備を保護するためのものです。さまざまな不測の事態に備えられるため、太陽光発電事業を安定的に運用していくうえで重要な役割を果たします。
これとは別に「メーカー保証」も存在します。メーカー保証は、ソーラーパネルやパワーコンディショナーなどの機器そのものに対する保証で、品質や性能に不具合が生じた場合に修理や交換を受けられる制度です。一般的に、ソーラーパネルは最低でも10年程度の保証が付帯しているケースが多く見られます。
メーカー保証は大きく「製品保証」と「出力保証」の2種類に分けられます。製品保証はソーラーパネルやパワーコンディショナーなどの機器本体を対象とし、出力保証はソーラーパネルの発電性能を対象としたものです。
太陽光発電設備を安全かつ効率的に運用するためには、保険とメーカー保証の双方が欠かせません。それぞれ補償範囲が異なるため、その違いを正しく理解したうえで適切に活用することが重要です。
太陽光保険4種類の費用相場と補償内容とは…
太陽光発電向けの保険は、大きく分けて「火災保険」「地震保険」「施設所有者賠償責任保険」「休業損害/出力抑制補償」の4種類があります。火災保険は自然災害や落下物、盗難などの被害に備える保険、地震保険は地震に備える保険です。施設所有者賠償責任保険は第三者への損害賠償に備える保険で、休業損害・出力抑制補償は発電停止などによる収益減少に備えるための保険です。
保険1.火災保険
火災保険は、自然災害や落下物、盗難など、太陽光発電所に生じるさまざまな被害に備える保険です。火災に加え、落雷・台風・水災・雪災などを補償する「普通火災保険」、機器や備品の損害・盗難を補償する「動産総合保険」、複数の発電所をまとめて加入できる「企業向け包括保険」などが代表的です。
加入率は比較的高く、補償内容はプランによって柔軟に設定できます。補償対象を限定することで、保険料を抑えることも可能です。出力50kW程度の低圧太陽光発電所の場合、年間保険料の相場は1万5,000円~2万円程度となるケースが多く見られます。
保険2.地震保険
地震保険は、地震による損壊や火災だけでなく、噴火や津波による埋没・流出なども補償対象となる保険です。火災保険とセットでなければ加入できない点には注意が必要です。
近年は地震発生リスクの高まりを背景に保険料が上昇している一方で、太陽光発電設備は比較的地震に強いとされていることもあり、低圧太陽光発電における加入率は5~6%程度と低い水準にとどまっています。保険料は火災保険金額の30~50%の範囲で設定されることが多く、年間では6,000円~1万円程度が相場と考えられます。
保険3. 施設所有者賠償責任保険
施設所有者賠償責任保険は、自然災害や設備の管理不備、構造上の欠陥などが原因で、第三者にケガをさせたり、建物や物を破損させたりした場合に備える保険です。
低圧太陽光発電における加入率は約15%とされており、発電所周辺の環境によって必要性は大きく異なります。周囲に住宅が多い場合や、人や車の往来が多い立地では、リスク回避の観点から加入を検討する価値があるでしょう。年間保険料の相場は5,000円程度のケースが一般的です。
保険4. 休業損害/出力抑制補償
休業損害補償は、自然災害や事故によって太陽光発電設備が損傷し、発電停止や休業状態となった場合に、復旧までの間に失われた売電収入を補償する保険です。低圧太陽光発電での加入率は約13%ですが、高圧の場合は損害額が大きくなるため、加入率は約45%と高くなります。年間保険料の相場は6,000円~7,000円程度です。
出力抑制とは、電力需給バランスを保つために、電力会社が発電設備の出力を制御する措置のことを指します。出力抑制が実施されると売電収入が減少するため、その損失を補償する目的で用意されているのが出力抑制補償です。
太陽光発電の保険に入るべき理由とは…
保険料の値上げや免責金額の引き上げが進んでいるものの、太陽光発電投資や事業を行ううえで、保険加入は依然として重要です。台風や大雨、落雷などの自然災害によるソーラーパネルの損傷や、ケーブル盗難といったリスクに備えることで、安心感は大きく高まります。自然災害による損害はメーカー保証の対象外となるため、こうしたリスクは保険でカバーする必要があります。
また、設備の故障や不具合によって発電量が低下したり、発電が停止したりした場合、想定していた収益が得られなくなる可能性もあります。これらの損失を補償する保険や、第三者への賠償リスクに備える保険を状況に応じて選択することが重要です。
太陽光保険会社の選び方&主要4社の比較
太陽光発電向け保険を選ぶ際は、保険料だけでなく、補償期間、補償対象、補償範囲、補償限度額、免責金額などを総合的に確認する必要があります。発電設備の内容や立地環境を踏まえ、自身の発電所に適した補償内容を検討することが重要です。
太陽光発電向け保険市場では、損保ジャパン・東京海上・三井住友海上・あいおいニッセイ同和損保の4社が大きなシェアを占めています。ここでは、それぞれの保険の特徴を見ていきます。
損保ジャパンの太陽光発電の保険の特徴
損保ジャパンでは、太陽光発電設備に対応した保険として「企業総合補償保険」を提供しています。火災や自然災害はもちろん、従来の火災保険では補償対象外とされていた事故まで幅広くカバーできる点が特長です。設備損害だけでなく、休業による利益減少や追加費用についても補償が可能で、支払限度額や免責金額を柔軟に設定できるため、合理的な保険設計が行えます。
東京海上の太陽光発電の保険の特徴
東京海上では「超ビジネス保険」を通じて太陽光発電設備に対応しています。「財産」「工事」「休業」「賠償責任」「労災事故」の5つの補償区分から必要なものを選択でき、自然災害や盗難、機械的事故、破損事故など幅広いリスクに対応しています。一つの保険で包括的に補償でき、状況に応じた保険設計が可能な点が大きなメリットです。
三井住友海上の太陽光発電の保険の特徴
三井住友海上では「ビジネスキーパー(事業活動総合保険)」を提供しています。財物損害、休業損害、またはその両方を基本補償として選択でき、さらにオプション特約を組み合わせることで、幅広いリスクに対応できます。補償内容を柔軟に設計できるため、ニーズに合わせた保険を構築しやすい点が特長です。
あいおいニッセイ同和損保の太陽光発電の保険の特徴
あいおいニッセイ同和損保では「タフビズ(事業活動総合保険)」を提供しています。事故発生前から営業再開までをトータルで支援する点が特長で、物損害補償、休業損害補償、またはその両方を基本補償として選択できます。さらに、地震補償や気象情報アラート、被災設備修復サービスなどの特約を追加することも可能です。
まとめ
太陽光発電事業を行ううえで、保険加入は欠かせません。どの保険が最適かは発電所の条件や運用状況によって異なるため、複数社から見積もりを取り、条件を比較検討することが重要です。また、保険加入に加えて、点検や駆けつけ対応までを一元化できるO&Mサービスを併せて活用することで、運用負担の軽減とリスク管理の強化が期待できます。
om’s clubでは、太陽光発電のO&Mサービスに保険が標準で付帯しています。
ご自身の発電所に合った保険や管理体制を見直したい方は、お気軽にお問い合わせください。
参考:
https://f-three.co.jp/solar_insurance/insurance_type/recommended_insurance/
https://www.sompo-japan.co.jp/hinsurance/risk/property/order/
https://www.tokiomarine-nichido.co.jp/hojin/jigyo/cho_business/about/
https://www.ms-ins.com/pdf/business/property/biz-keeper.pdf
https://www.aioinissaydowa.co.jp/business/product/toughbiz/jigyokatudo/
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